映像認識理解への認知発達的アプローチ

Abstract

人間は、特に意識をしなくとも、見た映像を理解し言語化でき、与えられた映像群の中から自身の思い描く映像を的確に見つけ出すことができる。しかし、これらのタスクを計算機に代行させる映像認識理解問題や映像検索問題は、パターン認識分野における早期からの最重要課題の1つでありながら、未だ本質的な解決に至っていない。ただ、人間も映像認識・理解・検索の能力を先天的に兼ね備えているとは考えにくく、その大部分が成長の過程で後天的に身に付けていく性質のものであると考えられる。本報告では、この点に着目し、認知発達的アプローチに基づく新しい映像認識理解、特にそのための知識獲得戦略のあり方を提案する。本報告で提案する枠組において、従来のアプローチと異なる特に重要な点は、以下の2点である。(1)映像の認識・理解に必要な知識の能動的かつ自律的な獲得、(2)自らの発達段階に応じた知識獲得戦略の動的遷移。本報告では、このアプローチの初期的な試みとして、発達初期段階における乳幼児の典型的な行動を参考にして作成した知識獲得システムのプロトタイプについて紹介すると共に、提案する枠組の具体的な方向性とその実現可能性について議論する。

Publication
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解

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